韓国の脱北者を北韓に連れ戻そうとしたとして、国家保安法違反の罪で起訴された北韓のスパイが、北韓の金正男(キム・ジョンナム)氏に危害を加えるよう指示を受けたものの、実行できなかったと述べていることが分かりました。
ソウル中央地方検察庁と国家情報院によりますと、このスパイは2000年以降スパイとして中国に入って、中国で北韓を脱出した住民を摘発する工作活動を行ったあと、ことし3月、脱北者になりすまして韓国に入国していました。
このスパイは韓国当局の取り調べを受けた際、韓国で生活する脱北者を再び北韓に連れ戻すよう指示を受けていたと供述したということです。
そして中国で活動中、金正男氏に交通事故にみせかけ危害を加えるよう、北韓から指示を受けたことを明らかにし、実際に2010年7月にテロ計画を立てていたものの、中国国内では実行できなかったと述べたということです。