北韓を脱出して中国経由などで韓国に逃れてくる脱北者の数が、ことしは7年ぶりに2000人を下回る見通しです。
統一部によりますと、ことし、韓国に入ってきた脱北者の数は、9月末までにおよそ1000人で、月平均でおよそ120人になっていることから、ことし1年間に韓国に入る脱北者は、合わせて2000人を超えないものとみられるということです。
韓国に入る脱北者の数は、2001年に初めて1000人を超えてから毎年増え、2006年から去年2011年までは、6年連続で2000人を超えていました。
韓国に入る脱北者の数が大幅に減少していることについて、統一部は、去年11月に金正日(キム・ジョンイル)国防委員長が死去して以来、北韓側が北韓と中国との国境の警備を強化したため、脱出する人の数が減少しているうえ、韓国に向かうため中国国内を移動する途中で、中国の官憲に発見されて北韓に強制送還されることを恐れ、北韓を逃れたあと中国東北部などに定着する脱北者が増えているためと分析しています。
これまでに韓国に逃れてきた脱北者の数は、総合計で2万4200人に上っています。