韓国にある5か所の原子力発電所で、納品業者が品質証明書を偽造した部品およそ7680点余りを10年にわたって納入していたことが分かり、韓国政府はその大半を使用していた全羅南道の原発2基の運転を停止させ、年末までに問題の部品すべてを交換させることになりました。
これは、納品業者からの通報で明らかになったもので、 2003年からこの10年間にわたり、外国の業者1社を含む合わせて8社の納品業者が原発関連部品の品質証明書60件を偽造し、品質が保証されていない237種類の部品、7680点余りを「韓国水力原子力」に供給し続けていたということです。
このうち5200点余りは実際に5つの原子力発電所で使用され、その98%が全羅南道のヨングァン原子力発電所の5号機と6号機で使われていました。
このため、知識経済部では、証明書を偽造した業者を検察に告発するとともに、ヨングァン5号機と6号機を5日から年末まで運転を停止させ、部品を交換させることになりました。
問題の部品は原子炉などの重要な設備に使用されるものではなく、放射能漏れなどの心配はないということですが、出力100万キロワット級の原発2基が同時に運転を停止したうえ、慶尚北道(キョンサンブクド)にある出力70万キロワットの月城(ウォルソン)原発1号機も故障で先月末から運転を停止していて、冬の電力供給に影響が出ないかどうか心配する声があがっています。