ソウル中央地方検察庁は29日、野党・民主統合党や市民団体から国家情報院法違反や公職選挙法違反などの疑いで告発されていた元世勲(ウォン・セフン)前国家情報院長を召喚し、捜査を始めました。
国家情報院の元世勲(ウォン・セフン)前院長については、去年末の大統領選挙で、国家情報院の職員がインターネット上に与党に有利な書き込みをして世論を操作したとして、野党の民主統合党や市民団体から国家情報院法違反や公職選挙法違反、名誉毀損の疑いで告発されていました。
これを受けて、ソウル中央地方検察庁の特別捜査チームでは29日、元世勲前院長を召喚し、直接関与した疑いも含めて多角的な捜査に乗り出したもので、先月23日には元世勲前院長の出国禁止措置を取っていました。
大統領選挙に関連したインターネット上の書き込みについては、すでに召喚されて捜査を受けた国家情報院の関係者らは、北韓寄りの勢力が虚偽の事実をインターネット上に流すなどしたため、そうした心理戦に対応するための国家情報院固有の活動であると選挙に不法に介入したとの見方を否認しているということです。
特別捜査チームでは、元世勲前院長について、さらに数回にわたって召喚して調べることにしています。