北東アジアにおける緊張感が高まるなかで、韓国では、北韓と中国に次いで、日本に軍事的な脅威を感じる人が多いことが分かりました。
これは、韓国のシンクタンク、東アジア研究院(EAI)と日本の市民団体、言論NPOがことし3月から4月にかけて、韓国では19歳以上、日本では18歳以上の男女1000人を対象に共同の世論調査を実施して分かったものです。
それによりますと、「軍事的脅威を感じる国・地域」を複数回答で聞いたところ、韓国の回答者では、およそ44%が日本をあげて、北韓と中国に次いで3番目に多くなっています。
一方、日本では、およそ12%が韓国をあげ、北韓、中国、ロシアに続いて4番目となっています。
また、現在の韓日関係についてたずねたところ、韓国では「良い」と考えている人は3%あまりに止まっているのに対し、「悪い」と考えている人は67%あまりに上っています。日本でも「良い」と考えている人は11%あまりで、「悪い」と考えている人は55%に上っています。
さらに、元日本軍従軍慰安婦問題や独島(トクト、日本でいう竹島)問題などをめぐって、韓日関係が悪化したと答えたのは、韓国、日本とも40%を超えましたが、その重要性について、韓国、日本とも74%が「重要だ」と答えていて、いずれの国民も相互に重視していることを示しています。
調査を共同で実施した東アジア研究院の担当者は、「10年実施している韓日関係に関する世論調査で、今回は最も否定的な回答が多かった」と話しています。