食品から医薬品まで製造し、外食やコンテンツ事業も手がける韓国の大手CJグループが海外に秘密資金をつくっていたとされる疑惑が浮上し、ソウル中央地方検察庁は21日、脱税の疑いでソウルのCJ本社などを家宅捜索して関係書類などを押収しました。
検察の調べによりますと、CJグループは海外と国内に設立したペーパーカンパニーとの架空の取引で、合わせて70億ウォン、およそ6億5000万円の秘密資金を海外につくり、脱税した疑惑がもたれています。
CJグループによる脱税の疑惑については、2010年ごろから海外との資金の流れを調べていた金融情報院の通告を受けて、検察が捜査を進めていたもので、検察ではソウル市内のCJグループの本社などを家宅捜索し、関係書類やコンピューターのハードディスクなどを押収し、裏付け捜査を進めることにしています。
検察では、CJグループは海外に設立したペーパーカンパニーに対して、商品を納入したように見せかけ、購買代金を受け取る架空の取引で、海外に秘密資金をつくっていたとみています。
検察で、CJグループ以外にも複数の大企業に関わる秘密資金や不法贈与の疑惑について捜査を進めているもようです。
CJグループは、1953年に三星グループ初の製造業として設立されましたが、1993年には完全に分離されています。