板門店の韓国側にある「平和の家」で開かれていた南北実務者協議が10日未明まで続き、南北当局者同士の会談を12日から2日間、ソウルで開くことで合意したことについて、北韓のメディアは10日、異例の速さで伝えました。
まず、朝鮮中央通信は、午前4時前に実務協議についての南北それぞれの発表文が発表された直後、12日から2日間にわたってソウルで南北当局者会談を開くことで合意したと伝えました。
また、朝鮮中央テレビも午前6時に「南北当局者会談実務協議発表文」の全文を引用して伝えるなど、北韓のメディアは異例の速さで南北間の合意を伝えています。
ただ、北韓のメディアでは、会談の議題や代表団の構成について、南北間に隔たりがあり、南北がそれぞれ異なる内容の発表文を公表したことについては触れておらず、北韓側の発表文の内容だけを伝えています。
このうち、会談での議題について、韓国側発表文では「開城工業団地の正常化、金剛山観光事業の再開、離散家族の再会など、人道上緊急に解決しなければならない問題を協議することにした」となっています。
これに対して、北韓側の発表文は「開城工業団地の正常化、金剛山観光の再開、離散家族再会のほか、2000年の6.15南北共同宣言と1972年の7.4南北共同声明記念行事や民間の往来と協力事業など、当面の緊急な問題を協議する」となっていて、微妙に異なっています。