北韓の申善虎(シン・ソンホ)国連大使は、韓国時間で22日午前0時、ニューヨークの国連本部で記者会見し、「韓国にある国連軍司令部を解体することが、韓半島とアジア太平洋地域の緊張緩和や平和と安全を保障するため必要不可欠な条件だ」と述べ、アメリカに対して韓国戦争の休戦協定を平和協定に転換することと、韓国駐留国連軍の解体を強く求めました。
会見はおよそ50分間行われ、このなかで申善虎国連大使は、韓国戦争の「休戦協定」が締結されて60周年になる7月27日を控え、アメリカに対して今の休戦協定を「平和協定」に変えるべきだと改めて主張しました。そのうえで申善虎国連大使は、韓国にある国連軍司令部について、「韓国戦争の参戦国が韓半島から撤退したにもかかわらず、アメリカは国連軍という名前で駐留し続けている」として、「国連軍の解体が韓半島とアジア太平洋地域の緊張緩和や平和と安全を保障するため必要不可欠な条件だ」と述べました。
一方、韓国をはじめアメリカ、日本、中国が求めている非核化については、「非核化は北韓の最終目標だ」としながらも、「韓国を含む韓半島全体に適用されなければならない。アメリカの核兵器の脅威もなくすべきだ」と主張し、一方的な非核化には応じられないとする姿勢を改めて強調しました。
北韓の国連大使が記者会見を行ったのは、2010年の哨戒艦沈没事件以来3年ぶりで、アメリカを北韓との間の交渉のテーブルに引き出す狙いがあるものとみられています。