アシアナ航空の旅客機がサンフランシスコの空港で着陸に失敗した事故で、操縦していた副機長は事故のあったB777-200ER型機での飛行時間が43時間だったことがわかりました。
国土交通部とアシアナ航空が7日に明らかにしたところによりますと、事故機を操縦していた副機長はA320などの中型機種の飛行時間は9793時間と比較的経験豊富なパイロットでしたが、大型機種のB777-200ERの免許はつい最近取得したばかりで、飛行時間は43時間だったということです。
旅客機の離着陸は、経験豊富な操縦士が機長として主導しますが、国土交通部の関係者は、事故機の場合、経験が浅いパイロットが機長を務めていましたが、より経験が豊富なパイロットが副機長として離着陸をサポートする、いわゆる教育飛行の形で離着陸が行なわれたとしています。
事故のあったサンフランシスコ国際空港の滑走路は、着陸機を誘導する「計器着陸装置」が改修中のため運用が停止されていたことから、事故機は手動での着陸をしたものと伝えられています。
一方、アシアナ航空は、航空機に異常が発生した場合は本社のシステムにその内容が自動的に表示されるようになっていて、事故機の場合は異常を知らせるシグナルはなく、今回の事故が機体の欠陥によるものではないとの見方を示唆しています。