パナマのマルティネリ大統領は、15日、北韓の貨物船から高性能のミサイル関連機器などの積み荷を押収したと発表しました。
この船はキューバを出航して北韓に向かう途中で、パナマ運河の直前のカリブ海を航行していたということです。
パナマ当局は、この貨物船を停船させて臨検したところ、高性能のミサイル関連機器とみられる積み荷が見つかったとしています。
船には乗組員35人が乗っていましたが、臨検の際、船長が自殺しようとし、ほかの乗組員も激しく抵抗したということです。
マルティネリ大統領は、「武器を申告しないまま、パナマ運河経由で運ぶことは不可能だということを、世界の人々は知るべきだ」と強調しました。
アメリカ国務省の報道官はこの問題について、北韓をめぐっては国連安全保障理事会が2006年、2009年、そしてことし3月に採択した決議によって、ミサイル関連の物資の調達や北韓への輸出を禁止していることを挙げ、パナマ政府の措置を支持する立場を表明しました。
北韓は、金格植(キム・ギョクシク)朝鮮人民軍総参謀長が最近キューバを訪れて、カストロ国家評議会議長やシントラ国防相と会談するなど、キューバとの間で深い関係を維持しています。
パナマ当局は、この問題で国連に対して専門家の派遣を要請しており、今後の国連の調査に関心が寄せられています。