中米パナマで、キューバの兵器をひそかに運搬していた北韓の貨物船がだ捕された事件で、パナマの検察当局は17日、貨物船の積み荷のミサイル部品などがパナマの治安を脅かしたとして、船長以下乗組員35人全員をパナマの安全保障をおびやかし兵器の輸送を申告しなかった罪で起訴しました。
パナマの検察当局は、北韓の乗組員がパナマ運河を経由してミサイル部品などを運搬しようとしたのは違法で、北韓のミサイルや重火器の取り引きを禁止する国連安全保障理事会決議に違反した可能性があるとしています。
起訴された35人は黙秘権を行使しているということです。
押収した兵器などの調査をパナマ当局から依頼されている国連安全保障理事会は、来月5日頃に専門調査員をパナマに派遣することにしており、5人前後の調査員のなかには韓国人専門家も含まれる見通しだということです。
安保理のメンバー国からは、いかなる兵器の輸送であれ安保理決議違反にあたるという指摘が相次いでいて、安保理は、現場調査が終わり次第、安保理決議に違反するかどうか議論に取り掛かることにしています。
パナマ当局の関係者によりますと、パナマ政府は、アメリカなどから「不審な北韓籍の貨物船が通る」という情報を入手し、貨物船のだ捕に踏み切ったということです。