操業が中断したままの開城工業団地の正常化に向けて、北韓に最後の協議を提案している韓国政府は、北韓からの回答がない場合、来週にも工業団地への水道と電気の供給を停止するなど、重大な対応措置を取らざるを得ないとの考えを示しました。
これは、政府当局者が1日、韓国の日刊紙「文化日報」とのインタビューに応じて明らかにしたものです。
このなかで、この政府当局者は、「北韓の回答をただただ待つことはできない。韓国政府がすでに予告しているとおり、重大な決断をせざるを得ない」と述べ、最終的には、朴槿恵（パク・クネ）大統領が休暇から戻る5日以降になされるものとみられています。
この重大な決断によって、韓国政府としては、開城工業団地に入居している韓国企業への保険金の支払いをはじめ、工業団地への水道と電気の供給停止、工業団地からの政府財産の引き揚げなどを進め、工業団地の完全な閉鎖に向けた手順を踏むことになりそうです。
4月から操業が停止したままの開城工業団地については、正常化に向けた協議がこれまで6回行なわれてきましたが、操業停止の再発防止策をめぐって物別れに終わり、韓国政府が先月29日、北韓に最後の協議を提案し、北韓が応じなければ閉鎖も辞さない構えを示していました。