深刻な食糧難に見舞われているとされる北韓では、最近、コメの価格が安定する傾向をみせ、北韓が軍用米を放出した可能性が出ています。
これは、韓国統一研究院北韓研究センターのパク・ヒョンジュン所長が23日、明らかにしたもので、「今月初めの北韓のコメ価格は、年初めと比べてかなり安定している。これは、金正恩(キム・ジョンウン)体制の経済面での一定の業績とみられる」との見方を示しています。
また、パク所長は、「コメ価格の安定は、北韓が軍用米を放出したからで、北韓では2010年に軍部が軍用米の放出に反対してコメ価格が急騰したことと対照的だ」と指摘しています。
さらに、パク所長は、南北間での対話ムードがこのところ高まっていることについてふれ、「韓国では、一部に韓国の手柄とみる傾向があるが、南北関係における主導権は依然北韓が握っている」と述べ、「北韓が柔軟な姿勢を変えないかどうか、鋭意注視する必要がある」と強調しました。