北韓に拘束されている韓国系アメリカ人の釈放問題を話し合うため、アメリカのキング北韓人権担当特使が30日、北韓を訪問することになりました。
これはアメリカ国務省が27日に明らかにしたものです。
キング特使は、去年11月に観光目的で北韓に入国して逮捕された韓国系アメリカ人、ペ・ジュンホさんが、今年4月に「国家転覆陰謀罪」で15年の労働教化刑を言い渡されて拘束されている問題で、北韓を訪れるものです。
キング特使は30日に北韓に入ってペさんの釈放について協議し、31日に帰国するということで、その際、ペさんも一緒に帰国する可能性が高いと見られています。
金正恩第1書記の体制になって、アメリカの高官が北韓を訪問するのは初めてで、北韓としてはぺさんを釈放することで、アメリカとの関係改善を図るねらいがあるものとみられます。
キング特使の北韓訪問について、ワシントンの外交消息筋は、ぺさんの釈放が目的で、核問題などについて協議することはないとしながらも、米朝関係の全般的な雰囲気を対話の局面に転換するきっかけになる可能性があるとしています。