北韓を逃れてロシアに抑留されていた脱北者10人が、先月末に、韓国入りしていたことがわかりました。
これは、外交消息筋が2日に伝えたもので、ロシア政府はロシア・モスクワ郊外に抑留していた脱北者10人の韓国入りを許可し、先月31日までに韓国に順次入国したということです。
この脱北者はいずれも、北韓からサハリンなどの極東ロシアに送られ、伐採や建設労働者として働いていた人たちで、酷寒や搾取、監視などに耐えられずに現場から脱出していたものです。
ロシア政府は、故金正日国防委員長がロシアを訪問して以来、脱北者の韓国入りを厳しく禁じる姿勢を取っていて、ロシア入りして韓国への亡命を希望する脱北者らは、すべてモスクワに抑留された状態となっていました。
今回、ロシアが脱北者の韓国入りを認めたことについて、北韓問題の専門家は、「今月5日からサンクトペテルブルクで開かれるG20=主要20か国首脳会議を前に、ロシアが韓国に贈り物をしたようだ」と述べ、歓迎しています。