「隠し子報道」で論議を呼ぶ検察トップ、蔡東旭検察総長が提出した辞表について、大統領府は、真相の解明を優先すべきだとして、受理しない方針を明らかにしました。
これは、大統領府の李貞鉉広報首席秘書官が15日、明らかにしたもので、「辞表は受理していない。今は真相を解明するのが優先だ」と語りました。
蔡東旭検察総長については、最近大手日刊紙が不倫相手との間に隠し子がいると報道したことから、黄教安法務相が検察総長に対する監察を実施する方針を表明したあと、蔡東旭検察総長は事実無根だとしたうえで、辞意を表明していました。
これについて、韓国の野党側は検察に対する政治圧力だと反発し、検察内部でも辞任すべきでないとの声が高まっていて、大統領府の今回の決定は、こうした動きを反映したものとみられます。
蔡東旭検察総長は、検察の独立性を確保することを目的に弁護士らも加わって新設された検察総長候補者の審査機関が推薦して就任した最初の総長で、今年4月に就任したばかりでした。