韓国政府が叙勲を取り消したうえで、返納するよう求めていた勲章について、全斗煥元大統領は保有してきた勲章9個を返納しました。
返納したのは、1979年12月のクーデター以降、全元大統領が在任中に自らに授与した各種の勲章です。
全元大統領に対する勲章については、韓国政府が2006年の改正賞勲法にもとづき、全斗煥元大統領の叙勲を取り消すとともに、すべての勲章を返納するよう求めていましたが、全元大統領が返納に応じていなかったものです。
今回の勲章返納について、政府関係者は、叙勲取り消しで勲章としての価値がすでになくなっているためとしていますが、在任中の不正蓄財に関連した追徴金の未納事件に対する世論が厳しくなっていることを意識したものとみられます。
全斗煥元大統領とともに1979年12月のクーデターに加わった盧泰愚元大統領に対する11件の叙勲も取り消されていますが、盧元大統領はこれまで勲章の返納に応じていません。