韓米日3か国の海上合同演習に参加するため、アメリカ海軍の原子力空母「ジョージ・ワシントン」が釜山(プサン)に入港したことに反発して、北韓の朝鮮人民軍総参謀部は7日、全軍に動員態勢を指示したことを明らかにしました。
これは、北韓の朝鮮中央通信が8日伝えたもので、北韓の朝鮮人民軍総参謀部は報道官談話を発表し、8日から予定されていた韓米日の海上合同演習に参加するため、アメリカ海軍の原子力空母「ジョージ・ワシントン」が釜山に入港したことを非難しています。
また、「朝鮮人民軍の各軍、軍団級部隊はすでに、最高司令部が承認した作戦計画を再点検し、いつでも作戦に入れるよう、動員態勢維持の緊急指示を受けている」としています。
朝鮮人民軍総参謀部はそのうえで、「アメリカの原子力空母などが韓半島周辺の空域や水域に頻繁に進入してくれば、予想できない惨事を引き起こすことになる」と警告し、「韓半島の非核化を望むならば、アメリカが先に決断を下すべきだ」と主張しています。
これについて、韓国軍の関係者は8日、北韓軍に動員態勢の指示が出ていることを認め、「今のところ、北韓軍に注目すべき動向はない。北韓が挑発をしかけてきた場合、断固とした対応ができるよう、対応態勢を整えている」と話しています。
8日から3日間にわたって韓米海軍と日本の海上自衛隊が韓半島の南の海域で実施する予定だった海上合同演習は、台風24号の影響で延期されました。
この合同演習には、韓国からはイージス艦、駆逐艦、護衛艦などが、アメリカからは原子力空母ジョージ・ワシントンなどが、日本からはイージス艦や護衛艦などが参加することになっていました。