北韓が求めている対話再開にあたって、アメリカが非核化に向けた北韓の具体的な対応を求めているのに対し、北韓が数週間以内に非核化に関連した誠意ある対応を示すとの見方が示されました。
これは、アメリカの外交消息筋が7日に明らかにしたものです。
それによりますと、アメリカと北韓が2日にイギリス・ロンドンで行った非公式の協議で、北韓が近く取り得る措置について、極めて具体的な論議が行われたということです。
また、この消息筋は、「ロンドンでの協議では、北韓がアメリカとの交渉を再開したいとの意向を明確に示し、すでにアメリカ政府にも伝わっている」と述べ、「アメリカのケリー国務長官が3日、北韓の非核化を前提に不可侵の確約を文書化する用意があると述べたことに注目すべきだ」と指摘しています。
これに関連して、北韓の金永男(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長は4日、「アメリカが北韓の主権を尊重し、北韓に対する敵対視政策を放棄すれば、北韓はアメリカと敵対する理由がない」と述べていて、米朝間での対話が再開されるのかに関心が高まっています。
一方、最近、アメリカ・ワシントンを訪れ、オバマ政権の高官やアメリカの北韓専門家と接触した韓国の専門家は、「国際原子力機関の視察団が近く寧辺(ヨンビョン)核施設を訪れることを北韓が認めるという話を聞いた」と明らかにしています。
ただ、この専門家は、「北韓が求めているアメリカとの交渉の目的は、国際社会が望む完全な非核化ではなく、核拡散防止と核軍縮でアメリカに協力し、北韓の核保有を一定部分認めてもらうことにあるものとみられる」と分析しています。