北韓から韓国に通じる地下トンネルについて、韓国軍当局は、現在、3つの地域で探知作業を行っていることがわかりました。
これは、陸軍本部が11日、国会の国防委員会に所属する与党議員に提出した報告書のなかで明らかにしたものです。
それによりますと、韓国軍は、ことし4億8000万ウォン、およそ4300万円の予算を投じ、北韓から韓国に通じる地下トンネルを探知する作業を行っているということです。
北韓は、2000年代以降も韓国に攻め入るための地下トンネルを掘っているとされ、これまでに北韓からの亡命者などから38件の関連情報を得ていて、このうち22件が2000年以降の情報だということです。
国防部や合同参謀本部などでは、北韓軍がこうした地下トンネルを使って韓国を攻撃してくる場合に備え、2009年から今年4月まで、7回にわたって地下トンネル探知作戦を実施していて、京畿道（キョンギド）九里（クリ）市など3つの地域で、現在、作業が進められているということです。
北韓の地下トンネルは、1989年に4つ目が発見されて以来、これまで見つかっておらず、軍の関係者は、現在、軍が保有している掘削装置の半分以上は、導入から20年も過ぎた古い機種で、関連設備と専門人材の拡充が急務だと指摘しています。