北韓の限られた企業では、労働者の賃金が急に100倍にまで増えているもようです。
これは脱北者らが運営するインターネット新聞、デイリーNK(ノースコリア)が伝えたものです。
それによりますと、北韓で最大手の製鉄工場の金責製鉄所や最も鉄鋼石の埋蔵量が多い茂山鉱山など、北韓の主要企業では、2ヶ月前から労働者の平均賃金が北韓の通貨でかつての月3000ウォン程度から30万ウォンに、ほぼ100倍に上昇しているということです。
しかし、北韓では現在、米1キロが6000ウォン程度で、配給制度があったときは問題がなかったものの、事実上配給制度が崩壊して以降、一般の労働者は生活苦を強いられてきているということです。
北韓の事情に詳しい消息筋は、経済分野の改革の一環として賃金体系を見直し、労働者の意欲を高めるための措置だとみていますが、賃金が上昇したのは輸出で外貨を獲得している一部企業に限られていて、北韓の経済再建に寄与するかどうかは疑問だとしています。