北韓の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の叔父で後見人とされる張成沢(チャン・ソンテク)国防委員会副委員長が解任されて以降、北韓では、金正恩第一書記に権力を集中させる「唯一の領導体制」の確立に向けた報道が目だってきています。
北韓の労働党機関紙「労働新聞」は、10日、「敬愛する金正恩同志と一つになり、主体革命の一筋に力強く進もう」と題する社説を掲載し、解任された張成沢氏について、「張成沢一味は敵対勢力のアメリカと韓国の反共和国策動に便乗した反逆者」と激しく非難し、金正恩第一書記を讃えています。
また、労働新聞は、今月8日、金正恩第一書記の偉大さを讃える革命の逸話を紹介したのに続き、9日にも「我々はあなたしか知らない」との歌の歌詞を掲載しています。
北韓では、張成沢氏が解任されて以降、金第一書記に対する偶像化や忠誠心を煽る記事が目立っていて、金第一書記の支配体制を確立するための手続きや作業が着々と進んでいることをうかがわせています。