今年7月、アメリカ・サンフランシスコ国際空港で起きたアシアナ航空の着陸事故についての公聴会が現地時間の11日、アメリカで開かれ、自動速度維持装置が作動していたかどうかなどを中心に質疑が行なわれました。
NTSB=アメリカ国家運輸安全委員会の公聴会では、公開されたイ・ガングク機長の陳述報告書の中で、事故当時、旅客機の速度が急激に落ち、自動速度維持装置が解除されていることを示すランプを見たようだとする機長の発言をめぐって、質疑が行なわれました。
この中で、調査委員からは、アシアナ航空が自動速度維持装置の機能と作動方法について、十分な教育を行ったかどうかについて、集中的に質問が出たということです。
これに対して、アシアナ航空では、自動速度維持装置が作動する過程で、機体が速度を落とす失速現象が起こる可能性があるのに、ボーイング社のマニュアルには、十分な説明がなされていないと主張しました。
また、公聴会では、サンフランシスコ空港の滑走路の構造などについても議論が行われました。
NTSBは、公聴会での証言などをもとに、事実関係の確認を行ったうえで、来年7月に最終的な結論を出すことにしています。