北韓の張成沢(チャン・ソンテク)前国防委員会副委員長が処刑されたことに関連して、国連総会は、18日、北韓の人権侵害に懸念を表明するとともに、全ての政治犯の即時釈放を求める決議案を全会一致で採択しました。
決議によりますと、まず、全ての政治犯の即時釈放とともに、強制送還された脱北者の人権状況を公開するよう求めています。
また、政治・経済・社会全般にわたって人権侵害が広範に行われ、拷問や違法な拘禁、公開処刑が続いているとして、北韓の人権状況に深い懸念を表明しています。
北韓の人権問題に関する決議案が採択されたのは、2005年以来9年連続で、特に、今回の決議案は、張成沢氏の処刑後に採択されたこともあって、注目を集めています。
これに先立って、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は、16日に記者会見し、張成沢氏の処刑について触れ、「これは人権問題で、国連はどのような場合でも死刑に反対する」と批判しています。