韓国は環境に配慮しながら成長を図るという、グリーン成長を国策の一つに掲げてきましたが、温室効果ガスの排出量の増加率がOECD=経済協力開発機構の加盟国の中で、もっとも高いことがわかりました。
これは、企画財政部と環境部がOECDの資料をもとにまとめて13日、公表したものです。
それによりますと、1990年に対する2010年の温室効果ガスの排出量の増加率で、韓国は128%で、OECD加盟34か国のうち最も高くなっています。
また、先進国では、日本がマイナス1%で19位、フランスがマイナス6%で23位、イギリスがマイナス23%で28位、ドイツがマイナス25%で29位などとなっていて、20年間で排出量がむしろ減少しています。
韓国は、李明博(イ・ミョンバク)前政権でグリーン成長を掲げながらも、肝心の温室効果ガス排出権の取引制度については、企業の反発もあって導入を遅らせたほか、再生可能エネルギーへの投資も不十分なことから、排出量が増加したものと見られています。
これについて、環境部の関係者は、「韓国は、急速な経済成長に伴って温室効果ガスの排出量も急速に増加してきた。2015年から排出権の取引制度が実施されれば、削減効果が本格的に現れる」と期待しています。