北韓北東部にある豊渓里(プンゲリ)の核実験場では、新しいトンネルの掘削作業が加速しているもようです。
これは、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のシンクタンク、米韓研究所が13日、ウェブサイト「38ノース」で、衛星画像の分析の結果を公表して明らかにしたものです。
それによりますと、豊渓里核実験場の西側地域で掘削が進む新しいトンネルの近くで、掘削作業による土砂の量がこの1か月で2倍に増えていて、去年12月以降、新しいトンネルの掘削が加速しているとみられるということです。
ただ、掘削作業の加速化が何を意味するかは不明で、すでに完成されたトンネルが南側に2つあり、この新しいトンネルが4回目の核実験に使われるかどうかなどはわからないとしています。
また、北韓指導部の決定があれば、1〜2か月以内に核実験の準備が完了するとみられますが、現時点で核実験が差し迫っている兆候はないということです。
これに先立って、金寛鎮(キム・グァンジン)国防長官は10日、国会の外交・統一・安保分野の質疑の中で、北韓の4回目の核実験の準備について、「すでに終えた状態だが、すぐに核実験を行う兆候はない」との見方を示しています。
また、ジョンズ・ホプキンス大学国際関係大学院の研究員は、先月、アメリカの外交専門紙、フォーリンポリシーに寄せた原稿の中で、「今年、北韓が核実験を行うかどうかは不透明だが、指導部の命令があれば、いつでもできる状態であることは確かだ。トンネルの数が増えれば、短期間で立て続けに核実験を行う可能性もある」と分析しています。