エジプト東北部のシナイ半島で、観光バスを狙った爆弾テロがあり、韓国人3人を含む合わせて4人が死亡、14人がけがをしました。
現地時間の16日午後、イスラエルと国境を接したエジプト東北部シナイ半島のリゾート地タバ付近で、聖地巡礼中の韓国人キリスト教信者ら33人の乗ったバスが突然爆発する事件がありました。
この爆弾テロ事件で、女性信者1人と旅行会社の職員、現地の旅行会社社長の韓国人3人をはじめ、エジプト人運転士の合わせて4人が死亡したほか、14人がけがをしたということです。
けがをした14人は近くの病院で手当を受けていますが、いまのところ、重傷者はいないということです。
このバスには33人が乗っていたということで、無事が確認された15人は17日午後イスラエルに移動し、帰国するための準備を行なっています。
爆弾テロは、信者ら一行がイスラエルに移動する別のバスに乗り換えるため、乗ってきたバスの中で待機していた際に起きたということで、エジプト駐在韓国大使館によりますと、20代の男がいきなりバスに乗り込んで爆弾を爆発させたものとみられています。
ただ、今回のテロが韓国人を狙ったものかどうかについては「把握できていない」ということです。
エジプトでは、2012年2月にも同じシナイ半島で、聖地巡礼中の韓国人3人が現地の武装勢力に拉致され、翌日に解放される事件が起きています。
シナイ半島は、去年7月に軍事クーデターにより大統領職を解任されたイスラム主義者のモルシ前エジプト大統領の退陣後、中東のイスラム原理主義勢力の新たな根拠地となっています。