去年７月、アメリカ・サンフランシスコ国際空港で起きたアシアナ航空の着陸失敗事故で、アメリカ運輸省は現地時間の２５日、アシアナ航空が被害者家族に対する支援を履行しなかったとして、罰金など合わせて５０万ドル、およそ５１００万円の支払いを命じました。
去年７月、サンフランシスコ国際空港で、アシアナ航空機が着陸に失敗して炎上し、3人が死亡、およそ180人がけがをした事故で、アシアナ航空は事故発生直後、被害者の家族に対して危機対応の連絡先を積極的に告知せず、家族と連絡を取るまでに時間がかかったことが指摘されています。
これに対して、アメリカ運輸省は、事故に備えて航空会社が予め提出していた被害者家族支援計画を順守・履行しなかったとして、アシアナ航空に罰金など50万ドルの支払いを命じたものです。
これを受けて、アシアナ航空は、罰金４０万ドルと、事故で得た教訓を伝えるための業界会議や訓練の後援費として、１０万ドルを支払うことに応じたということです。
アメリカでは、１９９７年から、事故に備えて航空会社に予め被害者家族の支援計画を提出させ、事故が発生した際に順守・履行するよう義務付けていて、今回が初めての処罰事例だということです。