横領などの罪で懲役4年の実刑判決が出ていた韓国の財閥3位、SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長に対して、最高裁判所にあたる大法院は27日、原審を指示する判断を示し、実刑判決が確定しました。
この裁判は、崔会長が2008年、系列会社から別の投資会社におよそ500億ウォン、47億円あまりを送金し、さらに別の会社に送金して不正流用したとして、横領などの罪に問われ、一審、二審ともに懲役4年の実刑判決を言い渡されていました。
裁判では、崔会長側は、系列会社から別の投資会社に送金する過程での関与はなかったと主張していましたが、大法院は、一審と二審の判断を支持し、崔会長が横領を共謀して加担したと認定し、懲役4年の実刑が確定したものです。
今回の判決について、大法院の関係者は、財閥グループの会長が資金を私的に流用したことに対する責任を厳しく追及したものであると話しています。
韓国では、財閥グループの会長などの幹部が経済犯罪で有罪判決を言い渡されても、執行猶予で釈放されるケースが多く、今回のように実刑判決が確定したのはこれが初めてです。