北韓が3日午前、東海に向けて発射した2発の短距離ミサイルは、日本の防空識別圏内に落下したことがわかりました。
韓国政府の消息筋によりますと、北韓は3日午前、東海岸の江原道(カンウォンド)旗対嶺(キッテリョン)と元山(ウォンサン)から短距離ミサイル2発を発射しましたが、軌跡を分析した結果、2発とも東海の韓国防空識別圏を通り過ぎて、その先の日本の防空識別圏の海上に落下したことがわかりました。
この付近は、民間の航空機や船舶が通る区域であり、北韓が事前に航行禁止区域を設定せずにミサイルを発射したことは国際義務違反にあたります。
韓国国防部は3日、「北韓による今回のミサイル発射は、事前の通告なしに行われた異常な軍事行動であり、国際秩序と民間人の安全を大きく脅かすものだ。弾道ミサイル技術を用いた発射を禁じている国連安全保障理事会の決議にも反する」と強く非難しました。
北韓は先月27日にも東海に向けてミサイル4発を発射しており、こうした北韓の相次ぐミサイル発射について韓国軍当局は、いま行われている韓米合同軍事演習「キーリゾルブ」をけん制するもので、今後の南北交渉での発言力を高めようとする動きとみています。