韓国人の平均寿命は、ここ10年間におよそ5歳高くなった一方、所得のうち、消費に向けられる割合は高齢者層を中心に減少したことが分かりました。
政策研究機関の韓国金融研究院によりますと、韓国人の平均寿命は、2000年に76歳でしたが、10年後の2010年には80.8歳とおよそ5歳高くなりました。
その一方で、所得から消費に向けられる割合は、国民全体の平均で4.4%減少し、なかでも60代以上の高齢者の消費は、全体平均の2倍を上回る9%の減少となったということです。
これについて韓国金融研究院は、「平均寿命が人々の予想を上回るスピードで高くなったため、引退後の生活に不安を抱える高齢者を中心に消費が減少する傾向が現れている。最近の韓国国内の内需不振の背景に、平均寿命の増加による消費の減少傾向があるとすれば、不況が長引く可能性が高いので、長期的な対策が必要だ」と指摘しています。