韓国では、1月に全羅北道(チョンラブウド)で高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されて以来、殺処分またはその予定の鶏やアヒルは1048万羽を超えて、過去最多となっています。
農林畜産食品部が13日にまとめたところによりますと、韓国では、今年に入って高病原性鳥インフルエンザで殺処分やその予定の鶏やアヒルは1048万5000羽となっていて、2008年の1020万4000羽を上回って過去最多となっています。
これは、鳥インフルエンザの感染拡大を防ぐための予防的殺処分の範囲が拡大されたことや、農家の飼育規模が大幅に拡大したことなどが背景にあるものとみられています。
また、江原道(カンウォンド)と済州(チェジュ)島を除く、韓国のほぼ全域で、鳥インフルエンザが発生していることも要因の一つとみられています。
韓国で高病原性の鳥インフルエンザが発生したのは、2011年5月以来、5回目で、今回発生したのは、これまでのH5N1型ではなく、H5N8型であることも被害拡大につながっています。
H5N8型の鳥インフルエンザウィルスは、1983年にアイルランドで、2010年に中国で発生したことが確認されていて、これら以外の発生はまだ報告されていません。
一方、ソウル市は、今月9日に隣接する京畿道(キョンギド)果川(クァチョン)市で見つかったトリの死骸から、鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が出たことから、ソウル動物園を13日正午から休園としました。高病原性であるかどうかはまだ調査中ですが、可能性は高いということです。