北韓で体制が崩壊した場合、所有する化学兵器を廃棄するために、ばく大な費用がかかるという報告書が、16日、韓国国防部によって出されました。
それによりますと、北韓が保有している化学兵器は、サリンガスなど2500～5000トンにのぼり、これはソウルを含む首都圏の人口2000万人を殺傷できる量だとしています。
そしてこれらの化学兵器を廃棄するには、アメリカやシリアで化学兵器を廃棄した際の費用をもとに計算したところ、1000トンあたり10億ドル、合わせて50億ドル、およそ5070億円の費用がかかるということです。
また化学兵器を廃棄するには広大な土地が必要で、廃棄作業をする過程で周辺地域の環境汚染の可能性もあるため、費用はさらにかかる恐れもあります。
韓国では忠清北道の陸軍部隊で、化学兵器廃棄施設を運用していますが、地域住民や環境団体などが反発しています。