民間団体の民族和解協力汎国民協議会が北韓への肥料支援を進めていることについて、柳吉在(リュ・ギルジェ)統一部長官は19日、「今はタイミングではない」と述べ、否定的な考えを明らかにしました。
柳吉在長官は19日、ソウルで行われた講演後に記者団に対して、「今はタイミングではない」と述べました。
韓国政府は2010年3月の哨戒艦沈没事件によって、人道支援を含め北韓との全ての交流と協力を断絶する5.24措置をとっており、柳吉在長官は、こうした中で肥料支援を再開することは難しいとする認識を示したものとみられます。
北韓への肥料支援については、統一部当局者も「南北関係などを考慮したとき、まだ北韓への肥料支援は再開できないというのが政府の立場だ」としていました。
しかし協議会側は19日、 「政府と緊密に協議して適切な時期に肥料持ち出しの申請をしたい」と述べ、韓国国内での肥料支援運動を引き続き進めていく考えを示しました。
民族和解協力汎国民協議会は、南北交流事業を行う韓国で最大規模の民間団体で、春の田植えの時期に必要な肥料を北韓に送ろうと、20キロ入りの肥料100万袋、合わせて2万トンを購入する資金を国民から集める運動を、今月13日から展開しています。