北韓は、今月に入ってからも核実験場やミサイル発射場で複数の工事を進めて
いますが、数か月以内に核やミサイル実験を強行する可能性は低いという分析が、
アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のシンクタンク、米韓研究所によって出されました。
米韓研究所のウェブサイト「38ノース」は、13日、最近撮影された衛星写真を分析した結果、北韓が数か月以内に、核実験や長距離ミサイルの発射実験を行う可能性は低いとする報告書をまとめました。
報告書では、まず北韓北東部にある豊渓里(プンゲリ)の核実験場について、「西側で新たなトンネルの掘削作業が続けられているが、主な施設では、ほとんど動きがない状態だ」としています。
また北西部の東倉里(トンチャンリ)にあるミサイル発射場については、「支持台と発射台の建設工事などが行われており、2012年12月に発射した長距離ミサイル「銀河(ウンハ)3号」よりも長いミサイルを発射するための作業とみられるが、数か月以内に完成する可能性は少ない」としています。
さらに、報告書は、「北東部の舞水端里(ムスダンリ)の発射場では、ミサイル発射に向けた動きは見受けられないものの、最近多くの建設資材が運び込まれていることから、新たな組立式建物の工事が再開されるものとみられる」としています。
報告書は、北韓が数か月以内に核実験やミサイル実験を行う可能性は少ないものの、これらの3つの施設でみられる動きから、北韓が実験能力を強化していることをうかがえると説明しています。