北韓が相次いでミサイルを発射していることを受けて、国連の北韓制裁委員会は10日午後、全体会議を開き、韓国とアメリカは北韓のミサイル問題に強い懸念を示しました。
今回の会議は、国連安全保障理事会の理事国15か国の北韓問題担当の実務者が参加して行われ、北韓のミサイル問題について協議しました。
会議で、韓国とアメリカは、「北韓の相次ぐミサイル発射は、国連安保理決議に違反するものだ」として、強い懸念を示したのに対し、中国は、「韓半島の平和と安定に貢献する方向に向かって進まなければならない」との意見を示しました。
今回の会議は、北韓による最近の相次ぐ弾道ミサイル発射以降、初めて開かれたもので、各国が北韓のミサイル問題に対するそれぞれの立場と懸念を示すにとどまり、決議などの公式の採択などは行われませんでした。
これに関連して、国連消息筋は、「安全保障理事会が先月、北韓のミサイル発射について深刻な懸念を表明しており、北韓制裁委員会でもその延長線上で議論を進めることになるだろう」と話しています。
北韓は、2月27日と先月3日にスカッドミサイルとみられる弾道ミサイルを発射したのに続き、先月26日には「ノドン」とみられる中距離弾道ミサイル2発を発射していて、国連安保理は先月27日、国連安保理決議に違反するとして、「今後、北韓の態度の変化を見て、適切な対応を取る」との談話を発表しています。