韓国南西部の珍島(チンド)の沖合いで起きた旅客船の沈没事故で、検察と警察による合同捜査本部は、19日、船長をはじめ、事故当時操船の指示を出していた3等航海士と操舵手の合わせて3人について、業務上過失死傷などの疑いで逮捕して調べています。
逮捕されたのは、69歳の船長と事故当時船長に代わって操船の指示をだしていた26歳の3等航海士、それに55歳の操舵手の3人です。
検察と警察の合同捜査本部によりますと、船長については、3等航海士に指揮を任せて操舵室を離れるなど運航管理規定に違反し、乗客を助ける義務を果たさず退避したとして、特定犯罪加重処罰に関する法律違反や業務上過失致死傷などの疑いで逮捕されたものです。
また、3等航海士と操舵手の2人については、狭い航路を運航中に急な旋回で船が沈む結果を招き、乗客を助けるための措置をとらなかったなどとして、業務上過失致死傷の疑いなどで逮捕されました。
一方、合同捜査本部は17日夜から18日にかけて、仁川にある旅客船の運航会社の本社をはじめ、船の定期点検、改造、船積みを担当した会社などあわせて7か所を家宅捜索し、関係書類を押収して、事故原因を詳しく調べることにしています。