韓国南西部で起きた旅客船の沈没事故に関連して、アメリカのウォールストリートジャーナルやイギリスのフィナンシャルタイムズなど外国のメディアは、「朴槿恵政府の危機管理能力が試験台にのっている」などと伝えて、政府の事故対応を批判的に伝えています。
このうち、ウォールストリートジャーナルは18日付けの記事で、船一隻の安全点検にわずか数分しかかかっていないことについて触れ、「韓国政府が安全基準を厳格にしなかったことに対する国民の怒りがSNS=ソーシャル・ネットワーキング・サービスを通じて広がっている」と伝え、旅客船沈没事故で朴槿恵政府の危機管理能力が試験台にのっていると伝えています。
また、18日付けのイギリスのフィナンシャルタイムズは、「政府当局の事故対応能力や救助活動の遅れが政府に対する国民の不信感を募らせている」と伝えています。
一方、アメリカCNN放送は、船内では午前10時過ぎまで「その場を動くな」との案内放送が流れていたとの生存者たちの証言から、「避難誘導の遅れが多数の死者や行方不明者を生んだ」などとして、典型的な人災だとする見方を示すなど、いずれも事故に対する政府や関係者の対応を批判的に伝えています。