ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王が、韓国旅客船沈没事故で犠牲になった高校生ら乗客の遺族と韓国国民に対して、深い哀悼と慰めの意を表しました。
ローマ法王がことし8月に韓国を訪問するのを前に、24日ローマ教皇庁にフランシスコ法王を表敬訪問した韓国カトリック教会の大田教区長をつとめるユ・フンシキ主教によりますと、フランシスコ法王は悲しい表情を浮かべ、韓国の若者の犠牲を悼むとともに、韓国国民に対しては「今回の事故をきっかけに、倫理的・霊的に生まれ変わることを願う」と述べたということです。
韓国では、旅客船沈没事故をめぐって、人災とも言える原因と政府や海洋警察の対応の悪さを批判する声が高く、被害者家族をはじめ国民は苛立ちを強めています。
フランシスコ法王はことし8月中旬に韓国を訪れ、中部地方の大田（テジョン）市で開かれるカトリックの祭典「アジア青年大会」に出席してカトリック教徒の若者と触れ合うほか、18世紀から19世紀に殉教した韓国人のカトリック教徒124人を「聖人」に次ぐ「福者（ふくしゃ）」に認定する式を行うことになっています。