4度目となる新しい形態の核実験の実施を示唆するなど、威嚇を続ける北韓が、潜水艦とその基地を撮影した映像を放送し、事実上の軍事機密の異例の公開に関心が寄せられています。
この映像は北韓の朝鮮中央テレビが先月31日、新たに制作した記録映画として、放送して公開したものです。
公開されたのは、金正恩（キム・ジョンウン）第1書記が潜水艦基地を訪れて視察する姿や、1700トン級とみられる潜水艦5～6隻がゆっくり浮上したり、早いスピードで移動したりするシーンを撮影した映像です。
潜水艦基地の正確な位置は明らかになっていませんが、北韓が戦略的な価値の高い潜水艦基地を公開するのはこれが初めてです。
北韓は、現在3500トン級の潜水艦3隻を含めて、合わせて70隻あまりの潜水艦を保有しているとされ、1996年に韓国の東海岸に北韓の工作員が侵入して発覚した事件や、2010年に韓国海軍の哨戒艦「天安（チョナン）艦」が北韓の魚雷攻撃で沈没した事件も、北韓の潜水艦によるものとされています。
また、朝鮮中央テレビは金書記の専用機の内部や戦車の夜間射撃演習の様子も公開していて、自衛力を誇示するためのものとみられています。