去年7月、キューバの兵器を積荷の下に隠してパナマ運河を通過しようとした北韓の貨物船がだ捕された裁判で、パナマの検察は4日、船長ら3人に対し、武器の密売の罪で懲役8年を求刑しました。
この裁判は、去年7月、キューバから北韓に向かっていた貨物船「清川江(チョンチョンガン)号が、パナマ運河で臨検を受け、積荷の砂糖袋の下から、解体した戦闘機やミサイル部品などが見つかり、北韓の武器取引を禁止した国連安保理決議に違反するとしてだ捕され、船長と船員の3人が武器の違法密売の罪で起訴されていたものです。
アメリカ政府系放送のボイス・オブ・アメリカ(VOA)が6日伝えたところによりますと、4日に行われた裁判で、検察側は、清川江号の船長と船員2人の3人に対し、それぞれ懲役8年を求刑したということです。
これに対して、弁護人側は、船長と船員が上部の指示に従っただけであるうえ、北韓の武器取引を禁止した国連安保理決議は、個人ではなく国を対象にしたものであり、船長と船員に適用することはできないとして、無罪を主張したということです。
今回の裁判は、追加の審理はなく、1か月以内に判決が出る見通しだということです。
「清川江(チョンチョンガン)号のだ捕では、船長と船員合わせて35人が逮捕されましたが、今年2月、北韓が69万ドルの罰金を支払ったあと、船員32人は解放されていました。