旅客船「セウォル号」の沈没事故で、5日午前、現場からおよそ35キロ離れた海上で、乗客の男性と見られる遺体が見つかりました。
政府の事故対策本部によりますと、5日午前8時40分ごろ、沈没現場から北西におよそ35キロ離れた海上で、男性の遺体が見つかり、遺体の指紋から、事故当日に船に乗っていた40代の男性と見られていますが、正確な身元確認のためDNA鑑定を依頼したということです。
男性は妻と息子2人の家族4人で済州島に旅行に向かう途中で、11歳の長男と妻はいずれも遺体で見つかり、7歳の次男だけが助かっています。
対策本部は、遺体流出を防ぐため、事故海域から8キロ、15キロ、60~80キロの地点に網を設置していますが、一部には不十分との声も出ています。
一方、旅客船沈没から丸51日目となった6日午前、船内から新たに乗員1人の遺体が収容され、死者は290人、行方不明となっているのは14人となりました。
新たに遺体が収容されたのは、先月21日以来のことです。
対策本部では6日、船尾の切断作業を終わらせ、行方不明者が取り残されているとみられる3階の船首と船尾、4階の船首と中央ロビーを集中的に捜索することにしています。