旅客船セウォル号沈没事故で、乗客を救助せずに船から脱出し、殺人の罪で起訴されている船長ら4人を含む合わせて15人の乗員に対する初公判が、10日午後、光州地方裁判所で開かれます。
セウォル号の沈没事故をめぐって、 検察と警察の合同捜査本部は、先月15日、 乗客を救助しないまま船から脱出したイ・ジュンソク船長ら4人を殺人の罪で起訴したほか、残り11人の乗員についても遺棄致死や水難救護法違反などの罪で起訴しています。
この裁判の初公判が10日午後、光州地方裁判所で開かれることになり、被告側がどのような主張を行なうのかに関心が高まっています。
一方、事故対策本部によりますと、沈没事故現場では、8日、男女2人の遺体が発見されました。
2人は修学旅行中だった高校の生徒と女性教師で、このうち3階の食堂で発見された教師は、事故当時、比較的脱出が容易な5階の船室にいましたが、生徒を救うために3階に下り、脱出できずに死亡したものと伝えられています。
これで旅客船沈没事故の死亡者は292人、行方不明者は12人となりました。