旅客船セウォル号沈没事故で、乗客を救助せずに船から脱出し、殺人の罪で起訴されている船長ら4人を含む合わせて15人の乗員に対する裁判が10日午後、光州地方裁判所で始まり、船長らに対して死刑が適用されるのかに注目が集まっています。
セウォル号の沈没事故をめぐって、検察と警察の合同捜査本部は、先月15日、 イ・ジュンソク船長ら4人を、乗客を救護する義務があったにもかかわらず、避難させなければ死亡することを認識しながら救護措置を一切取らず、未必の故意が認められるとして、殺人の罪で起訴しています。
また残り11人の乗員についても遺棄致死や水難救護法違反などの罪で起訴しています。
10日午後2時から光州地方裁判所で始まった裁判では、検察側と弁護人側がそれぞれの主張の争点をまとめたうえで、双方に必要な証拠を申請する手続きが進められました。
裁判での最大の争点は、殺人の罪が問われているイ船長ら4人に対する判決で、被告人のほとんどが過失を認めていることから、裁判所が有罪判決を下す場合、求刑通り法定最高刑の死刑を言い渡すかに注目が集まっています。
光州地方裁判所は、審理を進めていくにあたって、社会的に関心が高いことを考慮し、判事1人をさらに加えて、毎週1回以上公判を行う、集中審理の方式で進めることにしています。