超高圧の送電鉄塔の建設計画をめぐって、韓国南部の慶尚南道蜜陽市で、計画に反対する住民が立てこもる拠点の竪穴が11日、警察官2000人が警戒する中、強制撤去されました。
この送電鉄塔の建設計画は、産業資源部が2000年に中期電力需給計画の中で発表したもので、慶尚南道蜜陽市では、超高圧の送電鉄塔を52本建設することになっていました。
建設工事は、2008年8月から始まり、すでに47本が完成または建設中ですが、残り5本の建設予定地では、超高圧の送電鉄塔は環境を破壊し、住民の健康も損なうほか、土地価格の下落を招くとして住民が反対し、現場に今も残る5つの竪穴に立てこもって、建設工事が進んでいませんでした。
竪穴の強制撤去は、蜜陽市の職員200人余りが警察官2000人余り警戒するなかで行なわれ、11日中にすべての竪穴が撤去されるということです。
この強制撤去に先だって、野党新政治民主連合や市民団体は、10日、声明を発表していて、物理的な撤去を中止し、対話で問題を解決することを求めていました。