9月から10月にかけて韓国の仁川で開かれるアジア大会に向けて、北韓の選手団や応援団の規模などについて話し合う南北実務者会談が、17日に板門店で開かれましたが、北韓が一方的に決裂を宣言し合意に至りませんでした。
この会談で北韓は、アジア大会に選手団と応援団を350人ずつ派遣すると表明し、移動方法や身辺の安全、通信の保障などについて立場を示しました。
これに対して韓国側は、国際慣例と大会の関連規定に従うことが望ましいという基本的立場を説明し、必要な事項について北韓側に具体的な説明と確認を求めました。
しかし北韓側は、韓国側の態度を「会談破綻行為だ」として、一方的に会談の決裂を宣言して退席しました。
このため会談は進展せず、次回の日程を決めることもできませんでした。
韓国側の関係者は「北韓の一方的な態度に深い遺憾を表明する。仁川アジア大会で北韓の参加が実現することを期待する」と述べました。
北韓は会談の中で、選手団は高麗航空便を利用して空路で、応援団は鉄道の京義線を利用して開城を経て南側に入り、さらに貨客船「万景峰号」を仁川港に停泊させて応援団の宿舎として使いたいという意向を示しています。
北韓側が表明した選手団350人は、先月10日にアジアオリンピック評議会(OCA)に通知した150人の2倍以上で、応援団350人も過去最大規模です。