頭痛や息苦しさなどの多様な身体的症状を伴う「不安障害」に悩む人が去年52万人を超え、とりわけ高齢の女性が目だって増えていることがわかりました。
国民健康保険公団が20日に公表した資料によりますと、頭痛、震え、動悸、息苦しさ、めまいなど、多様な身体的症状を伴う不安障害で診療を受けた人は、2008年に39万8000人だったものが、2013年には52万2000人で、1.3倍に増えています。
これを年齢別に見ますと、70代以上で、10万人当たり3051人で最も多く、次いで、60代2147人、50代1490人の順で、高齢者ほど多くなっています。
また、性別では、10万人当たり、女性は1401人だったのに対し、男性は807人で、女性が男性より1.7倍も多くなっています。
これについて、国民健康保険公団では、独り暮らしの高齢者が増えている中で、老後対策が十分でないことなどが背景にあるとして、不安障害では、精神的及び身体的に多角的な検査と治療が必要であると指摘しています。