9~10月に韓国の仁川で開かれるアジア大会について、北韓の金正恩第1書記は、「民族の和解、世界各国との親善に貢献しなければならない」と強調して、参加する意向を改めて示しました。
これは朝鮮中央通信が20日に伝えたものです。
それによりますと、金正恩第1書記は、サッカー代表チームの練習試合を観戦したあと、「スポーツが不純な勢力により政治的に悪用されてはならない」と述べ、仁川アジア大会に参加することで、民族の和解、世界各国との親善に貢献しなければならないと強調したということです。
17日に板門店で行われたアジア大会に関する南北実務協議で、北韓は、「南側が選手団と応援団の費用問題を持ち出すなどして難癖をつけ、協議をもつれさせた」と反発し、アジア大会への参加を再検討する意向を示していました。
金正恩第1書記の発言は、誠意ある姿勢を強調することで、今後の協議で主導権を確保し、選手団と応援団の受け入れについて有利な条件を引き出す狙いがあるものとみられます。
一方、北韓の国防委員会は20日に談話を発表し、最近のミサイル発射について、「正々堂々とした軍事行動で、合法的な自主権の行使だ」と主張したうえで、「アメリカと韓国がこれを挑発だとして封鎖政策を進めれば、強力な報復に直面するだろう」と警告しました。
また、これに先立って、北韓外務省は声明を発表し、国連安全保障理事会が北韓のミサイル発射を糾弾したことについて、公正さを失った措置だと批判しています。