韓国東部の韓国鉄道公社の単線区間で、駅と駅の間で停車中の列車に反対方向から走ってきた観光列車が正面衝突し、乗客の1人が死亡したほか、91人が重軽傷を負う事故があり、警察では原因を詳しく調べています。
22日午後6時前、韓国東部の江原道太白市の太白駅と文曲駅の間にある単線区間で、太白駅を出発して文曲駅との間で停車していたムグンファ(ムクゲ)号に、文曲方向から走ってきた観光列車が正面衝突する事故がありました。
この事故で、双方の列車の先頭車両が大きく壊れたほか、双方の車両が一両ずつ脱線し、乗客の77歳の女性1人が死亡したほか、合わせて91人がけがをし、3つの病院に分かれて手当てを受け、このうち3人は大けがだということです。
双方の列車には、合わせて111人が乗っていましたが、乗客の多くは衝突した際の大きな音に驚くとともに、自力で列車から脱出したということです。
韓国鉄道公社によりますと、事故が起きた太白駅と文曲駅の間は単線区間で、 ムグンファ号が太白駅を出発したあと、文曲駅手前で停車していたところ、観光列車が本来停車すべき文曲駅の引込み線に入らずに通過してそのまま単線区間に入って走行し続けたものとみられています。
警察では、信号機に何らかの異常がなかったかどうかなどについて、駅員や双方の運転士らから事情を聴いて、事故の原因を詳しく調べています。