旅客船沈没事故に関連して、遺体で見つかった船の運航会社の実質的なオーナーで横領や脱税の疑いで指名手配されていた兪炳彦(ユ・ビョンオン)容疑者の死因について、国立科学捜査研究院は25日、「腐敗が激しく、死因を特定できなかった」ことを明らかにしました。
これは、国立科学捜査研究院の院長が25日記者会見して明らかにしたものです。
それによりますと、順川(スンチョン)市郊外の梅林で変死しているのが見つかった兪炳彦容疑者の遺体について、毒・劇物分析や窒息死、持病、外力による死亡かどうかなどについて慎重に分析したものの、腐敗が激しく、死亡原因を特定することができなかったということです。
また、遺体が発見された現場で回収した焼酎瓶などから、兪氏のDNAが検出されましたが、薬物や毒物は検出されなかったということです。
さらに、解剖で確認した左大腿骨の長さや推定身長、左手の人差し指の骨の先端部の欠損、歯やDNAの分析結果などから、遺体は兪氏であることが間違いないとしています。